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この鳥はインドを代表する国鳥でキジ目キジ科のインドクジャクといいます。
その青色の身体と色鮮やかな羽が特徴的なため、動物園や図鑑などで見かけたことがある方も多いんじゃないでしょうか?
今回はそんな綺麗な「クジャクの羽毛は実は青色ではないよ」ということについて解説していきます。
構造色とは
出展:Siddhant Kumar on Unsplash
通常、私たちが来ている服などの青色は染料や顔料によって染められているため、
元々「青の色素」を持っています。
しかし、実は私たちも含む脊椎動物のほとんどはこの「青の色素」を持っていません。
つまり、私たちが見ている動物の青色は実は本当の青色ではないのです!
そのため、普段よく見かけるトバトの首の部分やカワセミ、人間の青い目もすべて青色ではありません。
「いや、どうみても青色じゃん」と言いたくなるかもしれませんが、このように青く見えるのにはその構造に秘密があるのです。
一度、シャボン玉を思い浮かべてください。シャボン液自体は透明なのにも関わらず、虹色のようなものが見えますよね。
出展:Alexas_Fotos on Pixabay
これはシャボン玉の薄膜が光に干渉することによって透明なのに虹色に見えるのです。
鳥もこのような仕組みによって色がついています。
クジャクの羽毛の内部では細かい粒のようなメラニン(人間の髪にも含まれている黒色の物質)が規則的に並んで複雑なナノ構造を形成しています。
この構造が青い光を反射し、メラニンの黒色がそれ以外の余分な光を吸収することで鮮やかな色に見えているのです。
今回はクジャクの鮮やかな羽毛の色の謎に迫りました。
構造色は動物の色だけでなく、産業などにも応用されつつある非常に魅力的なものです。
興味のある人は是非調べてみてください。