【巨大樹の森】ジャイアントセコイア

植物

この植物はジャイアントセコイアと呼ばれ世界最大級の植物であり、地上最大の生き物でもある。

裸子植物マツ綱のヒノキ科の学名セコイアデンドロンという檜の仲間である。

その大きさから世界一の記録を保持しており、

世界で一番大きい木は「ジェネラルシャーマン」という樹齢推定1500年のジャイアントセコイアである。

大きさは 1,487m³で、アメリカ合衆国のカリフォルニア州のバイセイリアにある『セコイア国立公園』で見ることができる。

ちなみに世界で一番高い木は「ハイペリオン」という同じくヒノキ科のジャイアントセコイアの仲間のセコイアメスギ(レッドウッド)という木で、 高さは115.61mにも及ぶ。

アメリカ合衆国カリフォルニア州に広がる世界遺産『レッドウッド国立公園』に現存している。

また面白いことにセコイアは非常に火に耐性を持っている

約40㎝もの分厚い樹皮は燃えにくいだけでなく、木を火の熱からも守る。

そしてたとえ火が樹皮を貫通して生体組織に傷を負った場合でも、さらなる成長によって傷が回復する。

種子にも特徴があり、
球果(松ぼっくりを想像していただけるとわかりやすい)は受粉してから2年程度で成熟するのだが、その後は地面に落ちることなく20年ほど木についたままである。

しかし山火事や火山が起こると全ての球果が乾燥して落ちるようになる。

火で焼けることにより、焼畑農業のように発芽に必要な十分のミネラル土壌を確保し、

日光を奪い合う他の草木はすでに焼き尽くされているため成長を阻害する植物はいない。

ジャイアントセコイアの繁殖戦略は、数千年の寿命にわたって 1 つの成熟した子孫を生み出すという面白いものである。

これはセコイアの自生地で山火事が頻繁に自然発生するために進化してきたためと考えられている。

ジャイアントセコイアの自生地の森林では、夏の終わりに近づく乾季で空気が乾き、落雷などの影響によって非常に火災が起きやすくなっている。
実際に2,000 年前の年輪からも火災跡が見つかっており、定期的に広範囲にわたる火災が自然発生していることを証明している。

地上最大の大きさを誇り、火を利用する植物 ジャイアントセコイア。

いかがだっただろう。私たちには考えられないほどの長い歳月を考えた生存戦略は非常に面白い。

それではまた次回。

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